「感染7段階モデル」が興味深い
新型コロナウイルス感染症のニュースを見るたびに、これじゃあお見合いができないねとか、結婚式をやってしまってよかったねとか、話をしております。
大変な思いをされているみなさまにはお見舞い申し上げます。
興味深いネットニュース記事
東洋経済オンラインに、2020年7月17日付で上がっていたニュースです。
「新型コロナ、日本で重症化率・死亡率が低いワケ」というものです。
https://toyokeizai.net/articles/-/363402
国際医療福祉大学の高橋泰教授が作られた「感染7段階モデル」というものの説明とともに、日本人の死亡率が低い理由を考察されています。
PCR検査のワナ
前提として、PCR検査で分かることの再確認です。
体内に、対象(今回は新型コロナウイルス)の細胞があるかないかが分かります。
これは、ウイルスの生死は問いません。
検体を培養して、その中に特定のDNAパターンがあるかどうかを調べるからです。
記事にも書かれているとおり、ほとんど感染力がないような場合でも、陽性と判断されるわけです。
死亡者数の比較
冷たい感じになりますが。
単純に数字だけで見ると、現状では、かなり死なない病気と言えます。
毎年、インフルエンザで死亡している数は3000人ほど。
現状、新型コロナウイルス感染症で死亡した数は1000人ほど。
ただし流行は収まっていない(むしろ拡大中?)とか、高温多湿でもがんばっちゃうとか、単純には比較できないのもまた事実です。
日本人の自然免疫の強さ
記事ではBCGに触れていましたが、日本人は、欧米人に比べて、自然免疫が強いのではないかと。
そのせいで、入院が必要なほどの重症化の前に、ほとんどの人が治ってしまうのではないかと。
自然免疫と獲得免疫に関しては、記事内に説明が書かれています。
理解を早めるためには、『はたらく細胞』というマンガかアニメを参考にするとよいです。
体内に外敵が侵入した際、まず最初に働きだすのが白血球やマクロファージ。その後、敵が何者なのかを見極めて、T細胞やらB細胞やらが働きだします。
マンガは分かりやすくていいですね!
話が逸れましたが、教授の帰納的シミュレーションによると、日本人の自然免疫が少し強いだけでも、欧米と比べて、重症化や死亡率に大きな差が生まれるということです。
数字が揃っていないのでまだ仮説
興味深いシミュレーションではありますが、あくまでもまだ仮説段階です。
現状では、数字をまとめるだけでも一苦労ですよね。
やっとFAXを脱却したほどですし。
データが集まってくれば、さらに精緻なものになっていくことでしょう。
期待したいところです。
このモデルが本当なら、日本人の3割は、すでにウイルスをやっつけてしまっているということになりますので。
新しく薬が認可された!
直近では、重傷者用の治療薬として「デキサメタゾン」が認可されました。
ステロイド系のお薬で、かなり古くから使われているものだとか。
お安い薬が効くとなれば、心強いです。
供給できなくなるようなことがないように、しっかり政治でも支えてあげねばですね。
「感染7段階モデル」の記事によれば、重症化率は2パーセントほどです。ここを助けられれば、死亡率はかなり下げられるわけです。けっこう明るい話です。
ただ、コロナウイルスは変位することも知られています。
感染力が強くなるとか、毒性が強くなるとか。
どうなっていくか分からない中で、正しく恐れて、正しい知識で対抗したいものです。